用語解説-光学メディア

「光学メディア」

光学メディアとは、レーザー光を使用してデータを読み書きするディスクの総称である。
一番最初の規格は、ソニーとフィリップスが策定したcompact discである。
音楽用の規格が最初で、再生専用のCDとして発売された。

光学メディアには、CD規格・DVD規格・BD規格の3種類が存在する。

(左からCD-R DVD-R BD-R DVD-Rの色の違いについては別記事で記載予定)
次世代ディスクとして「ホログラムディスク」が開発されているが、商品化はまだされていない。
DVD=Digital Versatile Disc
BD=Blu-ray Disc

サイズは12cmの円盤状ディスクが基準。
8cmの規格もあるが、現在はほぼ使用されない。

大量生産が可能なパッケージメディア用の「ROM」
1回のみ書き込み可能な「R」
書き換え可能な「RW」「RAM」「RE」
に分けられる。

CD-R・DVD-Rの記録面には、「有機色素」が使われている。
色素をレーザー光により焼いて変化させることで反射率を変えてデータを記録する。

CD-RW・DVD-RW・DVD-RAM・BD-REは「無機素材」で相変化型素材が使われる。
相変化とは、変化させた後元に戻すことができることを指す。
BD-Rは「無機素材」だが元には戻せない素材が使われている。
レーザー光の熱と光で素材を結晶化させることにより、反射率を変化させて記録をおこなう。

CD・DVDは波長の長い赤色レーザー
BDは波長の短い青紫色レーザーが使われる。
波長の長さ=ピットの大きさ の違いによりBDの方が大容量となっている。
赤色レーザーと青紫色レーザーは発光器・レンズに互換性がないため、BDドライブには2個のレンズが搭載されていて切り替えて使用される。

ディスクの耐久性

基本的に「有機色素」より「無機素材」のほうが安定性が高い。
つまり、CD-R・DVD-RよりBD-Rのほうが保存性に優れている。
また、DVD-RよりDVD-RWのほうが保存性は高いとされている。
しかし、あくまで理論的な話であり製造品質・書き込み品質・保存状態で大きく変わる。

実験室データではDVD-RもBD-Rも数十年持つとされるが、一般的な使用環境では数年から10年程度の耐久性と考えると良い。

光学ディスクは光に弱い。
DVD-Rの記録面を直射日光に当てた実験では、粗悪品は3日で読み出しができなくなったそうだ。
高品質品でも1週間強で品質が保持できなくなる。
記録済みディスクの保管方法としては、光の入らないBOXに入れるのが良い。
さらには熱も避けたいので、一番の保管場所は現実的ではないが「冷蔵庫」ということになる。

通常のDVD-R・BD-Rではなく、M-DISCというものがある。
記録層に金属膜をもちいて、へこみを刻み込むことによりデータを記録する。
書き込みは対応ドライブが必要だが、再生は互換性があり通常のドライブで使用できる。
メーカーによれば、1000年持つという。
DVD-RとBD-Rがある。
長期保存には向いている(らしい)

傷と汚れ

光学ディスクは傷と汚れにも弱い
表面から光を当ててデータを読むため、傷や汚れは大敵である。
特にBDはDVDより表面の保護層が薄いため、傷に弱い。
記録面を下にして机に直接置いたりしないようにしたい。
また、レーベル面(文字を書く側)も傷つけるとデータが読めなくなる。

ディスクは同心円でデータが並ぶため、同心円方向の傷や汚れに弱い。
指紋などはつけないよう注意が必要。
汚れを拭き取る場合は、柔らかい布かティッシュで内から外へ直線的に拭き取ると良い。
息を吐きかけ曇っている間に拭くと汚れが取れて、傷もつきにくい。

容量

CD-R 650M 700M
DVD-R 1層 4.7G 2層 8.4G
BD-R 1層 25G 2層 50G 3層 100G
BD-R3層はBD-XL対応ドライブが必要

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