TeraStation TS3410DN 本体故障 データ復旧

TeraStation TS3410DN RAID6 認識しない

2T HDDを4台搭載したNASが認識しなくなったためデータ復旧のご依頼です。
夜のうちにNASの電源が落ちていて、電源の再投入をおこなったがデータの認識ができない。

赤いエラーランプが点滅して、HDD2台のアクセスランプが点灯しません。
一般的にはHDD故障でデータアクセスできない場合が多いので、その線で確認をおこないました。

HDDは4台とも正常

HDDが4台でRAID5構成とうかがいました。
RAID5の場合、HDD2台が故障するとデータ復旧が困難になります。
2台分のアクセスランプに異常がありましたのでデータ復旧できない懸念がありました。

ところがHDDを取り出して検査をしてみると、4台とも正常で問題がありません。
どうやらNAS本体側の機械的な故障のようです。
故障により電源が落ちたのか、電源が落ちたことによる障害かはわかりませんが、RAID構成でもバックアップが必要な典型的な症例ですね。

HDDのクローンコピー

HDDが4台とも正常ならばデータ復旧の可能性は高いですが、念のため4台全部のコピーを取ります。

2T 4台のセクターコピーですので時間がかかります。
すべてのコピーが終了してから、コピーHDDでの復旧に取りかかります。

RAID5ではなくRAID6

RAI5という前提で復旧を試みましたが、どうもうまくいきません。
改めて調べてみるとRAID6の構成でした。

RAID5はデータとパリティ(回復用データ)を各HDDに分散させて記録し、HDDの故障時にデータの再構築ができる構成です。
HDD 4台の場合1台が故障しても3台で運用ができ、故障したHDDを新品に差し替えれば再構築ができます。
使用できる容量は3台分。

RAID6はパリティを2台分に書くためHDD 4台の場合2台の故障でも運用でき再構築ができます。
使用できる容量は2台分。

RAIDの解説ページ

RAID6で復旧をしてみたらデータが取り出せました。

1.75TBのデータを復旧

総容量4Tのうち半分近くを使用していたそうで、最終的に1.75Tのデータが出てきました。

今回はHDDもすべて正常なため、ファイル名やフォルダー名もそのままです。

お持ちいただいた外付けHDD2台に分けてコピーしてお返しいたしました。

RAID構成はデータのバックアップにはならない

データ保護についてお話をさせていただくときに必ずお伝えするのは、2台以上の機械に同じデータをコピー保存する必要性です。
RAID構成のNASのみにてデータ管理をしているケースは、あくまで1台の機械にしかデータがないケースです。
NASはデータのバックアップになるわけでなく、データの運用を止めないための仕組みです。
HDDの故障時にHDDを新品に入れ替えればそのまま運用ができるのが利点ですが、2台以上のHDDが故障したりNAS本体の機械的な故障時にはすべてのデータが使えなくなります。

NASはあくまで「データ共有・バックアップ」用であり、元データを必ず残しておかないとデータの保護にはなりません。

重要データは必ず2カ所保存するのが原則です。

データ保護について

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