NEC LL750/E PC-LL750ES6R Windows10クリーンインストール・電源ジャック補修
Windows7搭載モデルですが、無償アップグレード期間にWindows10にアップグレードしてお使いでした。
ご家族の方が中国のソフトウェアをインストールしたあと動作が非常に重くなったため、なんとかしたいというご相談です。
症状
・Windows7からWindows10になっている
・動作が非常に重く、文字を打つのも一苦労
・勝手にソフトウェアが立ち上がる
・ACアダプタを差すと電源ジャックのぐらつきが気になる
店頭で確認したところ起動にもかなりの時間を要しました。
使用年数的にも機械的な異常が気になるところですが、デスクトップに気になるアイコンがいくつかあります。
プログラムにもマルウェアらしきものがありますね。
お預かりして診断です。
HDD取り外し
裏面を向け、左下の蓋を留めているネジを四個外すとHDDが取り外せます。
診断
HDDに異常はなし。
メモリーのチェックテストを行いますが、少しCPU温度が高い以外は特に問題ありませんでした。
そしてウイルス検査を行うと、大量のウイルスとマルウェアが発見されました。
トロイの木馬も検出されています。
調べていくと、中国語のウイルス対策ソフトが入っているものの起動できない状態でした。
これではウイルスに感染し放題です。
分解
電源ジャックのぐらつきを調べます。
まず蓋を取ります。
なかなかの埃ですね。
かなりの数のネジを外します。
ファンを固定しているネジもキーボード側にネジが届いているので取ります。
液晶ケーブルと無線カードのコネクタも外しておきます。
表側に移動し、スイッチ部分のパネルを外します。
キーボードが二つのネジで留められているので外します。
フラットケーブルを外せば完全に取り外せます。
ヒンジのネジを外し、Wi-Fiコネクタと液晶ケーブルごと上半身を外します。
ケーブルを全て外せばパネルを取り外せます。
電源ジャックがはまっている部分のツメが歪んで抑えが効かなくなっていました。
このまま使用しているとアダプタを差した際に奥に押し込まれてしまう危険性があるため、補修の提案をします。
原因
・Windows7からWindows10にアップグレードされたことによる不整合
・ウイルス、マルウェア感染
・ツメの歪みによる電源ジャックのぐらつき
以上をお伝えし、まだ使用したいとのことなのでWindows10のクリーンインストールと調整、電源ジャック補修を提案。
このパソコンはWindows10に正式対応している機種ではないので、今後不具合が起きるかもしれないことをご了承いただき、ご依頼いただいたので修理を進めます。
電源ジャック補修
電源ジャックの周りを樹脂で固めます。
しっかり固めたので、アダプタを差してもぐらつくことがなくなりました。
リフレッシュパック
Windows10のクリーンインストールを行い、ライセンス認証を確認。
ドライバー調整を行いながらリフレッシュパックを施します。
データバックアップでご来店頂いたとき、購入した際に付属していたMicrosoft Office2010のディスクをお持ちいただいたので、インストールの上でアップデートを行います。
組み戻し・清掃
内外部の清掃を行い、元通りに組み戻します。
Wi-Fiやトラックパッドなどが正常に動くことを確認し、ウイルスやマルウェアに対して気を付けることをご説明の上返却です。