NEC NS700/NAR Optaneメモリーでの起動不良

NEC PC-NS700NAR-E3 NS700/NAR チェックディスクが終了しない

チェックディスクが終了せず、起動できないNECのノートパソコンです。
店頭では修復画面になりました。

第8世代のCire i7でOptaneメモリーつきの高速モデルです。
OptaneメモリーはIntelの3D XPointと呼ばれるSSD状のメモリーで、キャッシュ(一時記憶)として利用することでHDDのアクセスを高速化します。
高速化の効果は確かですが、今回のようにトラブルが起こると非常にやっかいです。

キャッシュデータ再構築

お預かり後、電源を入れてみたところ初めて見る画面が表示されました。

「OSがきちんとシャットダウンされなかったので、キャッシュデータを調整します。」
大雑把ですがそんな内容です。
過去にもHDDを高速化するために、m-SATA SSDを利用した「インテル・スマートレスポンス・テクノロジー」というシステムがありましたが、その頃もキャッシュデータ不良で起動できないものがありました。
この高速化システムは正直言って不安しかありません。

HDD「非互換」表示

分解は裏のネジを外せばすんなり開けることができます。

内部には2.5インチHDDとM.2のOptaneメモリーがあります。

取り外したHDDを、作業用パソコンにつないでもHDDの機種名などが表示されません。
「ラピッドストレージテクノロジー」では「非互換」の表示がありました。

HDDが故障しているわけではありません。
HDDの先頭部分が標準では読めないようになってしまっています。
この場合、ハードウェア消去で先頭部分を消去するとパソコンが認識できるようになります。

データ救出

HDDが認識できるようになっても内部データにはアクセスできません。
データ救出が必要なので、データ復旧をおこないます。
内部データは見えませんが、データそのものは磁気データで残っていますので復旧は可能です。
HDDならこういった作業も可能なのですが、SSDでは難しい場合があります。

必要なデータと、リカバリー用のデータを取り出しておきました。

M.2 NVMe SSD交換・リカバリーができない

Optaneメモリー高速化のシステムを再構築してもいいのですが、今回のような不具合を避けるためにM.2 SSDとHDDの2ドライブ構成に変更をすることにします。

取り付け済みのもの(緑色)がSSDで上に置いてある青いものがOptaineメモリーです。
Optaneメモリーは規格的としてはNVMe SSDと互換性がありますので、SSDへの交換が可能です。
256GのSSDを取り付けて、救出データより作成したリカバリーメディアを起動させます。
リカバリーは順調に進んだように見えますが、途中で起動ができなくなりました。

調べてみたところNECのOptaneメモリー搭載機は、HDDとOptaneメモリーの両方を接続して高速化設定が有効の状態でないとリカバリーが完了しないようです。
SSD単体にWindowsをインストールするためには、OSのクリーンインストールをするしかないようです。

Windows10クリーンインストール・調整

HDDは取り外し、SSDのみを取り付けた状態でWindows10のインストーラーを立ち上げます。
クリーンインストールは最後まで正常に終了しました。
起動できるようになってからドライバーやソフトの調整をおこない、Windows Updateも最新までかけていきます。

HDDを取り付けて、領域確保してから救出済みデータをHDD側にコピーします。
機能確認して終了となりました。

参考記事

(全4本)
「DA970/MAB OptaneをNVMeに換装1 分解編」
「DA970/MAB OptaneをNVMeに換装2 リカバリー編」
「DA970/MAB OptaneをNVMeに換装3 環境構築編1」
「DA970/MAB OptaneをNVMeに換装4 環境構築編2」

OptaneメモリーPCのリカバリー記事

【HDDが非互換表示】 Optaneメモリーのデータ障害で起動しない (名古屋・庄内緑地公園店 本部公式ブログ)

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