Windows10のPCメーカーによるサポート対応 前編

メーカー製PCのWindows10対応機種には要注意

Windows10 v1903 May 2019 Update が配信開始されています。
MicrosoftがWindows10は最後のWindowsであると言っているので、Windows10になっているパソコンはそのままずっと使用できるかのように感じます。

しかし、必ずしもそうとも言い切れません。Windows10の対応サポートにはMicrosoft・Intel・PCメーカーの3種類があって、なかなかやっかいです。

Windows10に対応出来るかどうかはドライバー次第

パソコンに内蔵されている機能(機械パーツ)がきちんと動作するかどうかは、そのバージョンのWindowsに対応したドライバーがインストールされているかどうかによって決まります。
外部機器でも、プリンターのドライバーがWindows7までしか対応していなければWindows8以降のOSでは印刷が出来なくなりプリンターを買い換えることとなります。
Windows10ではドライバーの自動更新機能があるため、それまで問題なく動作していた機器が違ったバージョンのドライバーに更新されてしまう事により動かなくなってしまう可能性があります。
必ずしも最新のドライバーがいいとは限らないのです。こういった問題は機械が古いほど起こりやすくなっていきます。
それを避けるにはパーツメーカーやパソコンメーカーのサポートによる、ドライバーやソフトウエアの更新が必要になります。
メーカーも一定の年数はサポートをしますが数年が限度で、Windows10のアップデートについてもある意味、パソコンの「改造」に近い扱いとなってしまいます。
各メーカーでの扱いとMicrosoftの対応がちぐはぐなのはこんな背景があるからなのです。

Microsoftにおける、Windows10インストールの機械的な要件

CPU 1Ghz以上 メモリー 2G以上 グラフィック DirectX 9.0 以降をサポート
最低要件はこの程度で大したことはありません。

CPUの機能において「PAE、NX、SSE2を搭載し、CMPXCHG16b、LAHF/SAHF、PrefetchW命令をサポート(64bitOS)」が必要ですが、簡単に言えば Core2シリーズ以降のCPUでメモリーが2G以上ならばWindows10は動作すると言うことになります。
しかし、Core2シリーズは2006年に販売開始されているので既に13年が過ぎています。
2006年はWindows Vistaが発売された年で、そのVistaもすでにサポート終了OSです。

IntelのWindows10サポートCPU

Intelとしても旧世代のCPUをサポートし続けるのは無理があります。

IntelがWindows10への対応を謳っているのは、2012年発売の「第3世代Core iシリーズ」からでそれ以前のCPUは非対応としています。

しかも、「第3世代Core iシリーズ」は条件付きで正式には「第4世代Core iシリーズ」からとなっています。
参考→「インテルプロセッサーの Microsoft Windows10 の対応状況」

Microsoftの要件とは別に、「Core2・第1世代Core i・第2世代Core i」はWindows10には非対応であることに注意が必要です。

PCメーカーによるWindows10への対応状況

パソコンメーカーによるパソコンのサポートは、ソフトウエアやドライバー・BIOSの更新による不具合解消がメインです。
旧機種のWindows10へのアップデートで不具合が出ないようにするには、メーカーによるアップデートファイルの提供が必要です。
しかし、パソコンメーカーのサポートも長くて数年で終了していきますし、Windows10が半年に1度の大型更新を繰り返しているのでそれに対応し続けるのは難しくなってきています。
以下に各メーカーの対応状況をまとめてみました。

東芝

Anniversary Update(v1607・RS1)以降はWindows10がプリインストールがされているもの(おおむね2015年以降発売のPC)しか、動作確認を行っていない。
現在は、Windows7・8.1が標準OSのPCはサポート対象外となっています。
東芝 Windows 10 Anniversary Update 動作確認機種一覧

NEC

Creators Update(v1703・RS2)からは2015年9月発売以降の機種のみのサポート
基本的にWindows10発売以降の機種のみのサポートとなります。
やはり、Windows7・8.1が標準OSのPCはサポート対象外となります。
NEC Windows 10 サポートのご案内

富士通

Anniversary Update(v1607・RS1)までは7・8.1からのアップデート機の情報があったが、Creators Update(v1703・RS2)からは記載がなくなり2015年9月以降の機種のみにしか触れていない。
こちらもおおむねWindows10のプリインストール機のみとなり、Windows7・8.1が標準OSのPCはサポート対象外です。
富士通 Windows 10 Anniversary Updateの提供について

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Windows10のPCメーカーによるサポート対応 後編

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