NEC PC-VN770BS6W VN770B HDD異常表示で新HDDに環境移行
11年前に発売されたWindows7の一体型パソコンです。
使用中、「HDDにエラーがある」との表示が出てから起動途中で止まります。
HDDのエラー表示なのでHDD不良なのは間違いありませんが、オーナー様は環境をそのままで使いたいそうです。
Windows7なのでネット環境は使用しないのが前提となります。
分解・HDD「異常」
この年代のパソコンも最近はあまり見なくなりましたが、分解は簡単でいいですね。
裏側のネジを外して、足ごと裏蓋を外せば内部を見ることができます。
HDDはネジは3個とれば取り外せます。
作業用パソコンでの検査結果は「異常」でした。
起動できなくなるのも仕方ありません。
HDDコピーは非AFTのHDDにおこなう
環境そのままがご希望ですので、まずは全体のクローンコピーをとる必要があります。
年代的に元HDDは非AFTですので、コピー先のHDDも非AFTを使います。
AFTのHDDにコピーをするとドライバー問題に引っかかる可能性があります。
起動ができる場合は再度新品のAFT HDDにコピーを取りますが、その前にドライバー調整が必要です。
元HDDは異常ですがコピー自体は比較的スムーズに進みました。
そのままパソコンに付けてて電源を入れてみたら、意外にも普通に起動ができました。
環境そのままで使うのがご希望なので調整をおこなっていきます。
大量のマルウェア検出
コピー済みHDDでウィルス検査をしてみたところ、500個以上のマルウェアが発見されました。
オーナー様のご希望でこちらも削除します。
調整は、HDDを新品AFTに交換・OSの修正・マルウェア削除の3点となります。
最初はOSのエラー修復です。
チェックディスクとシステムファイルチェッカーで修復完了。
次にマルウェア削除ですが、今回は「Malwarebytes」を使用しました。
MalwarebytesはWindows7もサポートしていますが、最初はインストールができませんでした。
Windows7のアップデートがされていないのが原因だったので、インターネットにつなぎWindows Updateを最新までかけました。
これでMalwarebytesのインストールができるようになり、マルウエア削除も完了。
最後に、AFT HDDへのドライバー対応をおこないます。
まず、パーティーションの開始オフセットが「1048576」なのを確認しておきます(重要)
その後、デバイスマネージャーでSATAデバイスのドライバーを確認します。
やはりAFT非対応のドライバーだったので、Rapid Strage TechnologyのAFT対応バージョンのインストールを試みましたがインストールができません。
そのためWindows7 SP1の標準ドラーバーに切り替えをおこないました。
デバイスマネージャーから、IntelのSATAドライバーを削除して再起動をすると、自動的に標準SATAドラーバーが読み込まれます。
これでAFT HDDへの対応の準備できました。
AFT HDDに交換・確認
調整済みの非AFT HDDからAFT HDDにコピーをとり、パソコンに組み戻しをおこないます。
起動確認をおこない完了となります。
環境やデータもそのままで使用ができるので、お喜びいただけました。
HDDエラーの場合はコピーしても起動できるとは限りません。
今回は運がよかったですね。