HP 6000pro SFF E8400 ホコリ詰まり・マルウエア感染
電源が入らなくなり診断のご依頼ですが、それ以前から動きが重くて固まるそうです。
しかし、店頭で起動させたところ起動はしました。
かなり遅くて固まるというのは納得です。
Windows7のパソコンですが、そのままの環境で使いたいとのご希望です。
*今回の記事は検証中の内容を記事としており、最終的な修理内容ではありません。
ホコリ詰まりが原因
ケースを開けてみたところ、すさまじいホコリでいたるところ密閉状態です。
電源が入らなくなったのはこれが原因のようですね。
店頭で起動したのは、移動中に冷えたからでしょうか。
診断にも差し障りがありますので、最初に掃除してホコリを取ります。
その後、メモリーテストなどをしてみても電源が落ちたりすることもなく、何度でも電源は問題なく入ります。
HDDエラーのためHDDをクローン
HDDを取り出して検査をすると若干のエラーが見つかりました。
10年近くも前のパソコンなので劣化していても仕方ないでしょう。
環境をそのままで使いたいということなので、HDDのクローンコピーを取って起動を確認します。
この頃のパソコンに使われているHDDは非AFTといって、今の2T以上のBIG DRIVEに対応した規格とは異なります。
そのため、まずは非AFTのHDDにクローンを取っておきます。
最終的にはAFT(新しい規格)のHDDにコピーを取りますが、手順を正しく行う必要があります。
クローンHDDでも遅くて固まる
起動はしますがとても遅い上、ネットに繋いでブラウザを立ち上げると固まってしまいます。
「AUTO DESK」を起動させると起動に5~6分もかかります。
HDDのエラーが原因のわけではありません。
CPUの負荷が高いしHDDアクセスも高いままです。
マルウエア感染・削除
Windows上で見る限り怪しそうなソフトはありませんが明らかに動作がおかしいので、クローンHDDを作業用パソコンに繋いでウイルスチェックをかけます。
終了時にマルウエア(準ウイルス)が4つ削除されました。
更に別のマルウエア削除ソフトでも追加で4つ削除されました。
HDDを接続し直して起動させてみると、起動時間は1/3程度に短縮されました。
「AUTO DESK」も1分少々で起動します。
早くはありませんが、かなりましになりました。
ついでに起動の度にエラーを出しているitunes関連をアンインストールします。
非AFT HDDからAFT HDDへクローンコピー
非AFTからAFTにHDDを交換する場合、大切なのは2点。
ドライバーの対応とパーティーション開始オフセットの調整です。
SATAドライバー(HDDの通信用)はIRST(Intel Rapid Storage Technology)の11.7をインストールして対応。
元HDDのパーティーション開始オフセットは32256バイトです。
調整をして1048576バイトにしないと色々な問題を起こします。
調整をしつつ新品のAFT HDDにコピーをします。