SSD・USBメモリー・メモリーカードのデータ復旧
SSD・USBメモリー・SDカード等
フラッシュメモリーを使用した記録媒体のデータ復旧について。
フラッシュメモリーとは
フラッシュメモリーとは、電気信号をもちいて電子チップにデータを記録するメモリーのことをいい、SSD・USBメモリー・SDカードなどの内部のデータ記録用電子チップそのものの事をいいます。
不揮発メモリーであり電源を持たなくてもデータを保持しますが、長期間電力を与えないとデータは消えてしまいます。
また、電気信号であるため削除されたデータは保持されません。
「フラッシュ」とは一瞬でデータを消すことが出来る事から名付けられた名前です。
そのためデータ復旧は困難です。
SSD
パソコン用の記憶媒体としてスピードアップの切り札的な存在です。
HDDとの違いは、電気信号による記録のため読み書きが数倍以上高速なこと。
特に、ランダムなデータの読み出しは速度差が出ます。
反面、HDDは磁気による記録のため消えたように見えてもデータは残っていることが多いですが、SSDは電気的にデータが破損した場合は完全にデータは消えます。
データの保持を考えた場合には、SSDはお勧めできません。
1・SSDのクローンは取れるがデータが見られない場合
領域の全体スキャンによりデータが復旧出来る可能性があります。
ただし、電気的にデータが破損している場合は困難です。
2・SSDのクローンが途中までしか取れない
クローン出来た部分のデータはスキャンにより復旧出来る可能性はあります。
しかし、破損している可能性は高い。
3・SSDのクローンが取れない・認識しない
SSDのコントローラーが故障していることが多い。
コントローラーの修復(エミュレート)が出来ればデータの復元が出来るかもしれないが、可能性は低い。
USBメモリー・メモリーカード(SDカード等)
1・「使用するにはフォーマットする必要があります」等の表示が出る
USBメモリー自体は認識しているため、データ復旧の可能性は高い。
ただし、機械的な故障の可能性もあるためその限りではありません。
ファイルの論理エラーの場合は、全体のデータをスキャンしてデータ復旧をおこないます。
ファイルやパーティーションの管理情報が失われているだけの場合は高確率で復旧できます。
「使用するにはフォーマットする必要があります」の表示が出るようになるのは、「ハードウェアの安全な取り出し」がなされていない事が原因の場合があります。
2・認識はするがクローンが途中で止まる
クローンができた部分までのデータは復旧できるかもしれない。
しかし、パソコンのデータは必ずしも連続したデータではないため破損データになる可能性があります。
3・認識しない・折れ(USBメモリー)
メモリーチップそのものはあまり故障しないので、それ以外のコントローラーチップ故障や基板・配線の故障が多い。
基板の補修やチップそのものからデータを吸い出すことができればデータ復旧はできます。
しかし、困難であることは変わりなく、取り出したデータが破損している可能性は充分にあります。
4・認識しない・折れ(メモリーカード)
補修やチップからのデータ吸い出しは非常に困難です。
できない場合が大半です。
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