Lenovo ThinkPad X1 Carbon Type 20HR 充電ができない
Lenovoの小型モバイルパソコンのX1 Carbonが充電できない症状でお持ち込みです。
バッテリーでは起動できていますが、USB-Cタイプのアダプターを挿しても充電ができません。
充電ができないというより、ACアダプターそのものが認識されていません。
こういった場合に多いのは、USB-Cの本体側差し込みジャックの破損です。
USB-Cのジャックは正常
通常はACアダプターを挿すとバッテリー残量表示に、「電源に接続」などの表示が出ますがそれ表示されません。
お預かり時のバッテリー残量は1%でしたが、とりあえず起動の確認はできました。
分解して確認してみます。
最近のノートパソコンは裏蓋のネジさえとればそのまま内部にアクセスできるものが多いですね。
USB-Cの差し込み部を確認すると、補強板ががっちりとネジ止めされていて破損は見られません。
USB-Cのジャックは形状のせいからか、破損が多いので補強対策品が増えているのでしょうか。
バッテリーを外して診断
SSDは正常でした。
バッテリーを取り外した後、試しにACアダプターをつないで電源ボタンを押してみたら、すんなりと電源が入りました。
アダプターやコネクターは正常で給電がされているので、バッテリー無しで起動ができたようです。
バッテリーも正常
バッテリー不良の線も可能性があるので、バッテリーを戻してアダプターをつなぎます。
すると充電もできることがわかりました。
不思議な話ですが、バッテリーを外したことでリセットがかかり復旧したようです。
PD給電の切り替え不良か?
USB-Cのパソコン側コネクターにはUSBメモリーなどの外部接続機器も接続されますが、この場合はパソコン側から電源が供給されます。
同じコネクターを使ってACアダプターを接続する場合は、パソコン側が電力を受ける側になります。
回路を供給と受電で切り替えないと、電流の逆流で回路が壊れてしまいます。
切り替え用の回路があるわけですが、どうやら切り替えがうまく働いていなかったようです。
放電リセットでアダプターの認識が回復するとは思いませんでした。
完全シャットダウンの設定
再発防止のために、BIOS設定で「First Boot」の無効化をします。
次いで、Windowsの電源設定で、高速スタートアップも無効にします。
さらに、スリープ設定をすべて無効にしてシャットダウンするようにしました。
正常に充電できているのを確認してご返却いたしました。
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