Lenovo G50-70 80DY 完全放電・ハンダ処理
電源ボタンを押すとLEDランプは点灯するものの他には何の反応もありません。
使用頻度はそれほど高くなく、しばらくぶりに使おうとしたら電源が入らなかったそうです。
LEDのみ点灯して起動しないときは、BIOS破損の可能性もありますが診断で確認をしていきます。
分解して基板の確認
分解の手順。
裏面の大きなカバーを外すために3個のネジを取ります。
カバーは手前にスライドさせると取り外しができます。
メモリー・HDD・FANなどがすべて出てきてメンテナンス性はいいですが、CMOS用のバックアップ電池は見当たりません。
キーボード側を外す
マザーボードを確認するにはキーボードごと上蓋を取り外します。
先にFANを取り外しておく必要があります。
マザーボードの上側にもバックアップ電池はないので、マザーボードを取り外します。
ネジは3個ですが、ケーブルは多いです。
電池はハンダで直付けされている
ノートパソコンで多いのは、ソケットにボタン電池がはめられているものですが、このマザーボードの電池はハンダで直に取り付けられています。
完全放電(CMOSリセット)は電池を取り外してしばらく放置するのが基本ですが、そのためにはハンダごてが必要でした。
足の部分がハンダでマザーボードにつながっているのを、熱をかけて電池を外しました。
完全放電で復帰
電池を取り外して一晩放置。
翌日、改めてハンダで電池を取り付けてみます。
ACアダプターをつなぎ電源ボタンを押すと、電源が入り「LENOVO」のロゴが表示されました。
マザーボードやBIOS ROMには異常がなかったようです。
ハンダ処理の分、通常より手間がかかりましたが完全放電で起動可能となりました。
HDDを組み戻してOSの起動も確認でき、データもそのままです。
Windows10の場合、スリープからの復帰失敗で電源が入らなくなる症状になることがあります。
パソコンを消すときには、「完全シャットダウン」を心がけてください。
Windowsボタンから電源を選択。
「Shift」キーを押しながらシャットダウンを押す操作をします。
これで完全シャットダウンとなり、次回起動は「コールドブート」となります。
起動不能などのトラブルは起こしにくくなるはずです。