HP ENVY x360 Convert 15-ed1509TU 液晶側ヒンジ左右破損

HPの360度回転してタブレットとしても使用できるx360シリーズノートパソコン。
今回の修理は15インチですが、13インチ・15インチどちらも液晶側のヒンジ部破損がとても多発しています。

ENVY x360のヒンジ修理は当店だけでも20台以上おこなっています。
完全に構造的な強度不足ですが、何年経っても改善されていないようです。

分解・ゴム足の下の隠しネジ

ヒンジ破損を考慮してパソコンを閉じずに分解します。

見えているネジは手前の1本のみですが、細長いゴム足の下に隠しネジがあります。
ゴム足は簡単にちぎれますので、慎重に剥がします。

バッテリーコネクターを抜いてから、右側の放熱板の下のSSDを取り外してチェックします。
メモリーテストもおこない両方とも正常確認ができました。

液晶上半身分離・パネル取り外し

ディスプレイケーブルやWiFiケーブルを外して上半身部を分離します。

液晶パネルは両面テープで貼り付けられています。
特殊な治具を使って取り外します。
最初は苦労しましたが、慣れてくると20分ほどで取り外しできます。
無理に外そうとすると液晶が割れますので注意が必要です。

左側のヒンジネジ受けは3個とも完全に割れていました。
右側も確認すると3個中2個のネジ受けがひび割れていました。
両側とも処置が必要です。

蝶番ネジ緩め・ヒンジネジ受け固定補修

当店のヒンジ固定では、穴開けしてボルト止めをおこなうという方法は取りません。
特殊な方法で接着固定をおこないますが、その前に左右の蝶番ネジを少し緩めて再発防止をおこないます。
x360の蝶番は、360度回転させるための特殊構造です。
ヒンジネジが隣り合わせで2連になっています。
このネジを2つとも少しだけ緩めます。
緩めすぎると画面が立たなくなりますので、このあたりも経験が必要です。

ヒンジネジ受け部分は、プラスチック部分の前処理をしておきます。
右側はひび割れている程度ですが、左同様に作業をおこないます。

そのあと、慎重に位置決めしながら固定していきます。
これが一番時間のかかる作業です。

右側も固定しました。

液晶貼り付け・組み戻し

液晶パネルを貼り付ける前に仮組みで、カメラ機能の確認をします。
問題なかったので、液晶パネルを専用両面テープで貼り付けます。

完全に組み戻して起動確認と機能確認をおこないます。

きれいに仕上がりました。
360°回転のタブレットモードも問題ありません。

ボルト止めではこうはいきません。
当店で補修したx360は、1年～2年経っても再剥離した例がありませんので安心です。

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