HP X360 13-ay0048AU 液晶側左ヒンジ割れ

ネジ受け破損・金属バックカバーでの接着固定補修

HPのX360シリーズのパソコンは液晶パネルが360°回転してタブレットとしても使えるパソコンです。
蝶番部は特殊な構造で蝶番を2つつなげたような構造です。

特殊な構造のせいか、液晶側ヒンジネジ受け破損の多い機種です。
薄く作るのはいいのですが強度もきちんと取ってほしいものです。

液晶パネル左が浮く

液晶側左に破損があるようで、液晶パネルが浮いてしまいます。

このまま使い続けると液晶パネルも割れる可能性が高いので、早めにご相談いただいて正解です。
状況を確認するため液晶パネルまで分解します。

分解・上半身分離

裏蓋にはネジが3個しかありません。

訂正
手前にも2個ネジがあります。

他ははめ込まれているだけなのでこじ開けていきます。

バッテリーコネクターを抜いてからM.2のSSDを外して検査します。
SSD・メモリーは正常でした。

ヒンジのネジとケーブルを外して上半身を分離します。

液晶パネルはテープ貼り

液晶パネルにベゼルはなくタッチパネル一体型です。
液晶パネル自体を外しますがパネルは両面テープで貼り付けられていて、取り外しに細心の注意が必要です。

カメラのある上部は両面テープで貼り付けられていますし、液晶裏の両面テープ2本は引っ張ってはがすタイプのテープです。
本来はパネル上部を剥がしてからテープを引っ張り出すようですね。

左ねじ受け再建補修

液晶を外した後の写真です。

ネジ受けが完全に取れてしまい金具が外れていました。

DELLやHPの最近の機種では液晶のバックパネルが金属製のものが増えています。
問題なのは通常の接着剤や成形剤では強度が足りなくて剥がれてしまうことです。
そのため、穴を開けてボルト固定したりバックパネルごと交換するしかありませんでした。

最近固定補修でも強度を保てる方法がわかりましたので、穴を開けるという不格好な方法はとりません。

きれいなできあがりになりました。

組み立て・確認

組み立てて強度確認をします。

見た目もきれいで開閉も問題ありません。
360°開閉も普通に行えます。ボルトだとこうはいきません。

ご返却時に、パソコンの開閉はパネル中央を持っていただくようお願いしておきました。
端を持って開閉するとゆがみやすくなるので、注意しましょう。

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