FRONTIER BTO ゲームプレイ時30~40分ほどで異音が鳴る

水冷ヘッドポンプ故障・水冷クーラー交換

パソコンでのゲーム中に異音が鳴るとの不具合でお預かりしました。

FRONTIERのBTOパソコンでCPUは「Core i7 10700KF」のゲーミングパソコンです。
ファイナルファンタジーを最低画質にしてプレイしていても、30分ほどで「ギューン」という音がするそうです。
熱の問題があると思われますが、どこから音が出ているか確かめる必要があります。

CPU負荷テストでCPU温度100℃

異音症状の再現を確認するため、CPUの100%負荷テストをしてみました。
すると、テスト開始すぐにCPU温度が100℃になりました。

しばらくすると「ギューン」と音がし出しました。
ケースの側板を開けて確認してみると、CPU部分から音がしていました。

ご覧のようにCPUファンは簡易水冷ですので、CPU部分で音が鳴るのは水冷ヘッドのポンプの音である事になります。

BIOS画面表示だけでもCPU温度が100℃になる

機械的な部分の確認のため、SSDを取り外してBIOSの表示をさせました。
BIOS画面表示だけなのでCPU負荷はほとんどないアイドル状態ですが、5分程度でCPU温度は100℃の表示となりました。

OSには全く関係なくアイドル状態で100℃は異常です。
BIOS設定も変更しましたが100℃になるのは同じでした。

水冷ヘッドの密着不足かモーターの故障と思われます。

空冷小型クーラーに仮交換

確認のため水冷ヘッドを外してみましたが、CPUグリスはきちんと塗られていて密着しています。
自作のミスでありがちな保護フィルムのはがし忘れもありません。
BTOパソコンで剥がしてなかったら大問題ですが。
ほぼ水冷ヘッドのモーター不良に絞られました。

システムが正常かどうかを調べるためにCPUファンの交換をしてみます。
CPUファンのみを仮で変えるためには小型のファンしか付けられません。
AMD用リテールファンを取り付けてみました。

PCケースを横にしてファンはグリスのみで圧着してあります。
この状態でBIOSを確認すると50℃で落ち着いていました。

やはりBIOS表示のみで100℃になるのは異常です。
簡易水冷を交換すれば正常になると考えられます。

簡易水冷CPUクーラー取り寄せ交換

簡易水冷クーラーの不良が確定したので、交換品の手配をして取り替えていきます。

こちらは故障品で取り外した物です。
パソコンケースには廃熱用のFAN取り付け穴は120mm1個しかないため、FANが1個の水冷クーラーしか取り付けできません。
「Core i7 10700KF」は発熱も高いので、本来であれば2連ファン以上を選択したいところですが、ケースが対応していません。
そのため、ファン1個でも評判のいい物を選択して交換します。

CPU負荷100%で75℃前後

交換したあと確認をします。
まず、BIOSでの確認。

アイドリング状態では41℃で安定しています。
3連ファンとかならば30℃台で収まるでしょうか。
OSを起動させての100%負荷テストでは75℃前後の温度が表示されました。

これなら問題ありません。
しばらく確認をおこない、ご返却となりました。

ファイナルファンタジーを最低画質でしかプレイできなかったようですが、熱のせいで「サーマルスロットリング」が起きてCPU周波数が伸びていなく、性能が発揮できていなかったと思われます。
クーラーの交換でゲームももう少し快適な環境になるでしょう。

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