SDカードをデジカメとパソコン作業で共用するのは危険
パソコンにSDカードを挿してデータを編集してSDカードに保存したが、一部のファイルのみ残して大半が消えてしまった。
データ復旧をして欲しい、とご依頼がありました。
状況を確認すると、デジカメで使用しているSDカードをパソコンでも使っているようです。
写真データもフォルダー分けして加工してから保存していたり、ExcelやCADデータを保存もしています。
その作業の過程でデータ消失が起きています。
デジカメ使用のSDカードはカメラ専用としてパソコン用とは分けるべき
デジタルカメラでSDカードをフォーマットすると一般的には「DCIM」フォルダーが作成されます。
フォーマット形式はFAT32なので、WindowsパソコンやMacでも読み書きできます。
しかし、逆にWindowsパソコンでフォーマットしたSDカードをデジカメに挿入すると、フォーマットをしないと使用できません。
これは、デジカメが独自に写真を管理するシステムを取っているからです。
当然、Excelファイルなどはデジカメでは管理できないし認識もしません。
デジカメから見たらExcelファイルはないものとして扱われますので、デジカメ内やパソコンでの作業でデータが消失してしまう原因になります。
デジカメで撮った写真などを加工する場合は、SDカード内からパソコン上にコピーしてから処理をします。
保存はパソコン上でおこない、外部にコピーする場合はUSBメモリーなどにおこなうようにしましょう。
消失ファイルの復旧作業
実際の復旧作業は、元のSDカードをセクターコピーをするところから始めます。
元のSDカードにトラブルが発生すると取り返しがつかないので、フラッシュメモリーにクローンを作ります。
今回は8GのUSBメモリーにコピーを作成しました。
このUSBメモリーを作業用パソコンに接続します。
ROOT直下には「DCIM」フォルダーとPDF・CADファイルがありました。
パソコンとの共用している証拠ですね。
600個ほどあるはずの写真ファイルは、20個ほどしか残っていません。
全領域で消失しているファイルのスキャンをおこなって復旧を続行します。
復旧済みデータのコピー・納品
今回のご依頼はデータが消失してからすぐのお持ち込みでしたので、割と順調に復旧がおこなえました。
ROOTにあったと思われるフォルダーやファイルがいろいろと出てきました。
また、「DCIM」フォルダー内にも写真ファイルが大量に出てきました。
「DCIM」内にもいくつもフォルダーが作成されていて、日本語のフォルダー名が付いていました。
パソコンで操作したのは間違いありません。
3種類の方法で復旧を試したため、全部で24Gのデータをお渡しすることとなりました。
32GのUSBメモリーを購入頂いて全データをコピーして納品となりました。
お渡し時に、データは必ず2ヶ所保存して頂くようお願いをしておきました。
データ保護には2重化しかありません。